大きくする 標準 小さくする


「公認会計士がみた商売の鉄則」とは その2

投稿日時:2007/08/04(土) 13:27rss

昨日の続きです。
さる、2日大阪天王寺区倫理法人会・経営者モーニングセミナーで
株式会社関総研社長・関博先生にご講演頂いた内容の続きです。
幸運を呼ぶ方法
(運を上げるには、毎月の墓参りと運の強い人と付き合う。)

「決算が終わるとテーブルに5期分の決算書を並べて、ワインを傾けながら
お酒でも飲みながら特にバランスシートを眺め 傾向を視ること」

以下、留意点です。

 1、TKCの経営指標「BAST」の黒字会社、優良会社と自社を比較する
      自己資本比率は何パーセントか
      平均20%から25%である

    資本金1億円以上になると国税局所管になり、最低ラインである。



 2、強い会社=売れる会社の条件 (いつでも売れる状態にする)
  ①一人当たりの売上総利益 1000万円以上 
  ②一人当たりの経常利益   100万円以上(税引き前)
  ③一人当たりの純資産    1000万円以上
   (売れない会社を経営していることが問題である)
   一人当りの純資産が1000万以上あるかどうか
   50名なら 5億円  100名なら10億円

※今、実効税率を簡単化のため50%と仮定すると、②の税引き後利益は50万円になります。50万円の会社が③の1000万円以上の蓄積のある会社になるには何と20年かかります。今まで経営計画といえば1年かせいぜい3年を考えてきました。これからは10年、20年、50年の期間に自社をどうしていくのかを考える戦略思考が大切になります。
申告法人約270万社のうち赤字法人が実に70%を締める状態になっています。これを異常と考えない社会及び会計業界に問題があると考えます。
結論から先に言うと、これからの会社経営の目標は「売れる会社を作る」ことです。
売れる会社の格付けは当然上がります。自己資本をどんどん大きくしていく会社は銀行借入れの心配は少なくなります。
こういった戦略経営をやる会社と今までどおりの売上至上主義の会社とでは10年たったら大差がつきます。結果は明白です。一方は売れる会社になり、他方は誰も買ってくれない会社になるからです。 (関総研代表 関 博のNews Letter Blogより引用)

 

 3、借入金  年商の30%以内にすること
 経費節減だけでは、利益が出てこない。
 経費節減を仮に100の場合、50は積極的に投資に向ける。

 4、総資本対利益率(ROA)   10% 
    銀行が一番注目するところである。

 5、P/Lの見方 成長のバランスを視る
   ①、人件費の伸び率   <売上の伸び率
   ②、売上の伸び率     <売上総利益率の伸び
   ③、売上総利益率の伸び<経常利益伸び率
     特に変化の傾向を視ることが重要です。

②上手な銀行との付き合い方
1、決算が終了したら、速やかに決算書と業務報告書を持参の上、
  銀行支店長に直接会って説明すること。
  出来たら毎月報告し、相手方に手書きで記入させると尚良い。
2、銀行との交渉は、社長一人でせず、必ず総務(財務)担当責任者
  同伴で行うこと。
  そして、「銀行日記帳」にその日の出来事を記録し、後日参考にする。
3、銀行格付け
  格付けが良くないと金利5.5%の例もあり→金融庁の指導
4、キャッシュフロー経営
  毎週、週末に預金と借入金の残高をチェックすること。
  預金が減った場合は必ず内容を確認してください。
  「良い会社ほど、この話を聞いたらすぐやっています。」

③上手な税務調査の受け方
税務署の署の意味は、署の文字を横にすると「目のついた者」となります。
社会保険所とは違う、

私が国税局にいたころ人員は12000名でしたが、今は9000名に
なっています。
国の財政赤字のなかで、人を増やさず、税務の効率化のために
KSK=国税統合管理システムが平成12年より導入されている。
283万社の申告書がすぐに出るようになっていて、ダークのところを
自動的にピックアップする仕組みになっている。
調査傾向は、1社について広く長くなってきている。
 
 調査期間 3年→5年
 例 旧
   A社 100万X3年=300万
   B社 100万X3年=300万
        合計   =600万
   人手が減っていく中で
   新
   A社 120万X5年=600万

優良企業は、「書面添付制度」を活用
 (企業として、決算申告内容について、いささかの不正もない事を
  明らかにしたもの)


④究極の会社を潰さない方法
3年後に結果が出ることに取組む。すぐに儲かる商売は良くない。
運を上げるには、
1、毎月、亡父の命日に墓参りすること。
 会長が現役の場合は、近況報告に行くこと。
2、運の強い人と付き合う。
3、運の強い会計事務所と付き合う。

ほっとらいん」ブログに
 『強い会社をつくる社長の心得15ヶ条』があるのでご覧頂きたい。


ご講演後に朝食をご一緒させて頂き、いくつかご質問させて頂きました。
Q:関先生はいつから、即断即決されるようになったのですか?

A:母親に「なんでもすぐやる」ことを小さい時から徹底して教えてもらいました。

Q:がばいばあちゃんですね。

A:その通りの生き様でした。

Q:プレゼン中の写真は素晴らしいですが、

A:プロの先生に学んでいます。ゴルフもしかりです。
  社のカレンダーの写真を手がけて5年、1年でやめようと思っていたのですが
  お客様からの要望で毎年作る羽目に。
  「カレンダーを作る」目標を持つことが大切と考えています。
  HPでも写真「e-写真サロン」があるのでご覧ください。

Q:ゴルフのハンディーは現在いくらですか

A:7です。9の時に逆数字の6になることを皆さんに宣言しチャレンジしましたが
  結果は「7」でした。皆さんにご馳走する羽目に。
  「こんども宜しくといわれました(笑)」

木曜日の早朝(6:30~7:30)の経営者モーニングセミナーの
参加者には、「ほっとらいん」の著書をプレゼンしてくださいました。
ありがとうございました。

手帳に書きとめた自分なりの留意点ですので、それぞれの項目に
ついて「ほっとらいん」ブログに、難しい事を易しく、易しい事を深く、
深い事をおもしろく書かれておられます。
是非ご覧下さい。


古芝@枚岡合金工具株式会社  
【ツキを呼ぶ「経営革新」成功のポイント】
【枚岡合金工具㈱】
文書管理【デジタルドルフィンズ】

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1949年3月 大阪市生まれ。桃山学院高校卒業後、30年間自社の金型設計・製造に携わるかたわら1983年より自社の販売・受発注管理システム独自に開発2001年よりISO9001工程認証システム等統合管理ソフトを開発。現在、金型の他、現場のアイディアを生かした「デジタルドルフィンズ」事業を立ち上げ...

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